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2010年3月 5日 (金)

『ゴジラ!』 (小学校3年生 ⅩⅩⅩⅢ)

川口先生が、母親に頼んだもの。

それは、とても、多くのものがあった様だ。

とにかく、世間知らずだった私達に、少しでも、多くのものを見せてあげて欲しいと言う事。

ちょっとでも良いから、『街』、と言うものを知ること。

『買い物』を知ること。

『お金』、と言うものを知ること。

『本』などに、触れること。

『音楽』に、触れること。

『自然』や、『観光』、その様な事を、『楽しむ』と言うこと。

などなど、とにかく、とても多かった様に感じた。

とにかく、川口先生が、自宅に家庭訪問に来てからと言うもの、様々な事が、劇的に変わってしまっていたからである。

多分、であるが、『芸能』、と言う事についても、お願いをしてくれていたのではなかったろうか?

『長崎屋』には、かなり、出掛ける様にはなっていた。

だけれども、そこでの『ラーメン』も、飽き始めていた頃であった。

いつもの様に、『沼津駅』行きの、バスに乗っていた。

私達兄妹は、『大手町』で、バスを降りる準備をしていた。

ところが母親は、

『今日は、沼津駅まで行く。』

と言う。

私は、到々、『その時』が、やって来た!

と、思っていた。

噂で聞いていた、デパートの地下。

フロアーは広くて、エスカレーターも広くて大きい。

階数も、比べ物にならない。

そして、でっかいエレベーター。

そこには、車掌さんの様な、女の人が乗っている。

そんな事を、始めて味わえるのだと、心が躍っていた。

ところが、である。

バスを降りて、本来ならば、『東』に、向かうはずなのに、母親は、『西』に向かっていた。

それも、どんどんと、『西』に向かって行く。

路を縫って、やや広い、通りまで出た。

そこで母親は、何かを探していたが、突然、立ち止まった。

その、通りを、渡ると言う訳ではない。

その通りの反対側の建物を見て、その建物の正面で、立ち止まっていた。

通りの反対側の建物には、やたらと大きな看板が、幾つも、取り付けられていた。

絵が描いてあったり、でっかい文字が書いてあったり、それに、やたらと人が、多く居た。

『ここじゃないのかしら?』

母親は、何かを言っていたが、結局は、その場を、離れる事になってしまった。

私達は、母親に連れられて、またまた、元の場所まで、戻る事になってしまった。

まるで、やり直しをするかのようにして、母親は、もう一度、今度はゆっくりと、歩いて行った。

母親は、とにかく、何かを探していた。

それは、私達が期待をしていた、デパートではなかった。

何だか、判らずにいたのであるが、とにかく、全くの、初めての場所である事だけは、確からしかった。

母親は、ある、ビルの前で、立ち止まった。

『ここで良いかしら?』

と言っていたが、私達には、何の事だか、さっぱり判らなかった。

だけれどもそこには、『ゴジラ』の文字があった。

怪獣映画の『絵』があった。

私は、『えいが』を、観るのか?

と思って、内心、驚いていた。

『えいが』。

そんなものを、観ても大丈夫だろうかと、また、祖母に、ぶつぶつ、言われやしないかと、そちらの方ばかりが、気になっていた。

『えいが』。

全くの、初めてであった。

母親は、切符を買った。

それで、階段を、上がっていった。

大きな厚い扉を開けると、そこには、大きな画面と、大きな音で、大きな画像が、映し出されていた。

私は、興奮をした。

とにかく、こんなものは、初めてである。

だけれども、『席』が空いていない。

よくよく見てみると、前の方の席が空いていた。

私達は、そこに座った。

私にとっては、見上げる様な感じであったが、何とかちゃんと、観る事はできた。

母親は、

『首が痛い。』

そう、言っていたのを、覚えている。

とにかく、物凄い、迫力であった。

私は、途中から観たので、母親に、もう一度、ちゃんと観たいと言った。

すると母親は、私達を連れて、急いで、後の席に移動をした。

『映画はね。後ろの方が、観易いのよ。』

どうやら母親は、映画を観た、経験があった様だった。

『ゴジラ』。

どうして、『ゴジラ』だったのか?

母親は何かを間違っていたらしかった。

その当時は、沼津にも、三島にも、映画館は、多くあった。

まず、三島だったのか?

それとも、沼津だったのか?

それと、映画館の場所である。

母親は、誰かに聞いて、出掛けたらしかった。

だけれどもそれが、はっきりとしないまま、出掛けてきてしまったようであった。

『ゴジラ』は、流石に、妹達にとっては、『不評』であった様であった。

母親は、『文部省推薦』の、『何か』を、観させたかった様である。

それも、『怪獣物』でもないし、『特撮物』でも、無い様であった。

あの当時と言えば、何だったのだろう?

『みなしごハッチ』とか、そう言う類のものだったのだろうか?

とにかく、『漫画』だと、母親は言っていたが、今となっては、誰の記憶にも残ってはいない。

その後、、何回か、映画には出掛けたと思った。

だけれどもその後は、『怪獣』を、映画館で観る事は、無かった様に思った。

ただ、今思うと、川口先生の言った『芸能』からすれば、『ゴジラ』は、『芸能』であったのだろうか?

単なる、『娯楽』だったのでは、なかったのではあるまいか?

しかしながら、始めて『映画』を観た事には、変わりは無い!

また一つ、人生の上での楽しみを、知った時だと思った。

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